<言葉責め 第1話>
時刻は0時を過ぎたところだった。
智美は胸を高鳴らせながらメッセージを順に読んでいく。
名前:はる 年齢:26歳
「太いチンポで、何度も連続でいかせてあげよう。
SEX無しでは生きていけない体にしてやるよ。(リアル前提・関東)」
名前:コウイチ 年齢:42歳
「死ぬほど恥ずかしい責めに悦ぶような女性を探しています。(神奈川)」
マウスを握る手のひらに、汗が滲む。
名前:aki 年齢:30歳
「TELで言葉責めして欲しいM女性、どうぞ。
卑猥な言葉を浴びせて、いっぱい虐めてあげる。
さらに、考えただけでも恥ずかしい言葉を無理矢理
言わせて、涙が出てくるくらい惨めな気持にさせてあげるよ。」
智美の目が、メッセージの「言葉責め」というところで止まった。
言葉責めか・・・。
どんな酷い事を言われるんだろう。
卑猥な言葉でいっぱい虐められちゃうんだ・・・。
卑猥な言葉って・・・。
言葉としては知っているが、もちろん、自分で口にしたような事はない。
それを、他人から言われるのだ。
少し想像したところで、自分の心臓の鼓動が高まっているのを自覚した。
私、興奮してる。
言葉責めされるのを想像して興奮してるんだ・・・。
酷い事を言われて、虐められてみたい・・・。
智美には以前からそのような嗜好があった。
だが、今まで付き合った男達はそれに気づかなかった。
まさか中学の教師である智美に、そのような嗜好があろうとは誰も思わない。
もちろん、智美から男に言ったことなどない。
真面目で、知的な女で通ってきたはずだった。少なくとも今までは。
どんな風に虐められるんだろう。
智美に鼓動の高鳴りを抑えることは出来なかった。
智美は、恐る恐る入室のボタンをクリックする。
すると、自分の名前を入力する画面が現れた。
一瞬迷ったが、そこに本名を入れる事にした。ただし、平仮名で。
名前を入力後、再度入室ボタンをクリックする。
「ともみ」さんが入室されましたので、この部屋をロックします。
部屋に繋がった。
智美が被虐という黒くて甘い網に掛かった瞬間だった。