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SM小説 被虐願望

人格を無視した性欲処理の道具として、 奴隷として、めちゃくちゃに犯されたい… 。

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SM小説-調教-第9話

<調教 第9話>

萌絵の奴隷に堕とされた翌日、由佳は憂鬱な気持ちで登校した。
頭の中では、萌絵の仕打ちと浴びせられた酷い言葉が延々と繰り返されている。
心をバラバラに切り裂くような、罵倒、叱責、嘲笑…。
それらが刃をむき出しにして、何度も何度も、傷ついた心を撫で回した。
その度に、由佳は胸がぎゅっと押しつぶされるような感覚に襲われた。
これから先、自分はいったいどうなってしまうのか…。不安でたまらなかった。

沢村だけでなく、生徒であり同性でもある萌絵の奴隷となった由佳。
まず、沢村の奴隷である事は、由佳にとって特に問題ではなかった。
それはむしろ喜びであり、絶対的な存在に平伏すのは由佳にとって快感だった。
沢村に足蹴にされ、乱暴に扱われたとしても、それにより由佳は精神の安定を
得ていた。沢村という完全に上位に立つ者の存在が、由佳の心の拠り所なのだ。

だが、萌絵の存在は微妙である。
まず第一に、彼女は自分の生徒である。学校では明らかに立場は自分のが上だ。
そして、何といっても同性なのだ。同性の萌絵に服従させられるのに、強い違和感を感じる。
もし萌絵が男の生徒だとしたら、まだ受け入れる事ができたかも知れない。
だが、相手は自分より背も低い可愛い美少女なのだ。由佳の頭は酷く混乱した。
もう、自分がどうすればいいのか、そして自分がどうしたいのかさえも分からなかった。
由佳は職員室の席に着くと、小さなため息を漏らした。

「おはようございます、石神先生!」

とその時、隣の席から明るい声がした。もちろん、沢村だった。
昨日の仕掛けの張本人であるにも関わらず、平気な顔をして挨拶してくる沢村。
由佳の顔をじっと覗き込むようにして、返事を待つ。

「お、おはようございます…。沢村…先生…。」

挨拶を返したものの、由佳は沢村の顔を見る事ができなかった。
ご主人様は、西園寺さんの事を自分の可愛い奴隷だと言っていた。
そして、今や自分はその西園寺さんの奴隷なのだ…。
ご主人様とは、2段階も差が付いている…。
そう思うと、なんだか直接話をする事さえ躊躇われた。

昨日の事は、既に西園寺さんから報告が行っているはず…。
ご主人様は、私が泣きながら土下座して、西園寺さんから恥ずかしい仕打ちをいっぱい
受けた事を知っているはずだ…。
すっごく恥ずかしい…。

下を向いてしまって、それ以上沢村に声をかける事が出来ない由佳。
だが、当の沢村はそんな事は全く気にしていないように見えた。
沢村は何事も無かったように授業の準備をすると、職員室を出て行った。

まるで、昨日の出来事など無かったかのような日常的な風景。
だが、以前に沢村から萌絵の奴隷になるように言われた次の日もこんな感じだったのを、
由佳はよく覚えていた。この平和な日常は必ず破られる事を、由佳は肌で感じていた。
そしてその日最後の授業が終わり、職員室に戻ろうとする由佳は、思い知る事となった。
昨日の事はやはり現実であり、なおも事態は進行中であるという事を。

廊下で女生徒数人とすれ違う時、由佳のもう一人の飼い主に話しかけられたのだ。
昨日、自分の事を汚物と言い、生まれてくるべきでは無かったとまで言い切った美少女…。
萌絵は由佳に気づくと、何でも無い事のように話しかけてきた。

「先生、例のものの提出期限、月曜日でしたよね?」

一緒にいた女生徒には何のことか分からなかったようだが、由佳には分かった。
例のものとは、土下座しながら約束させられた事を文書にして提出する事だ。
確か、服装から下着の色、更に自慰行為の内容にまで言及していたはずだ。

「え、ええ…。そう…ね…。」

とっさに応えた由佳だったが、その目には明らかに脅えが見て取れた。
そして、萌絵はそれににっこりと微笑むと、友達と一緒に行ってしまった。
その後姿を見ながら、由佳は脱力して手に持っていた教科書を思わず落としてしまった。
私…もう、逃げられないんだ…。これからずっと、あの娘の言う事を聞いていくしか…。
来週の月曜日には、あそこの毛も剃らなくてはならない…。
由佳は落とした教科書をゆっくりと拾うと、職員室へ力なく戻った。

その週は、特に何事も無く金曜日を迎えることになった。
ほっとする一方、来週は萌絵に文書を提出しなければならない。
しかも、あそこの毛をつるつるになるまでに剃って…。
恐らく、あの娘の前でまた無様な姿を晒す事になるのだろう。
そう思うと、由佳の気分は暗く沈んだ。
職員室に差し込むオレンジ色の西日も、何だか物悲しく感じられた。

その日の夜…

駄目…もう、我慢できない…!
由佳はベッドの上で火照る体に手を這わせていた。
シャワーを浴びてしっとりと濡れた体の奥から、強烈な性欲が沸き上がってくる。
太ももをこすり合わせると、じゅんっと腰の周りが痺れ、熱くなるのを感じた。
パジャマの上から胸に触れると、既に乳首が硬くなっていた。

由佳は長い間していなかったり、強いストレスを感じたりすると、その行為に溺れた。
萌絵の奴隷になってから、既に4日もオナニーを我慢している。
それまでほとんど毎日オナニーしていた由佳にとって、それは十分長い間我慢したことに
なるし、ストレスに関しては今までの人生で最大級のものを感じていた。
一度火が点いてしまった体を鎮めるには、方法は1つしか無かった。
だが、それは萌絵との約束で禁じられた行為だ。ある方法を除いて…。

"原則としてオナニーは禁止"
"もしどうしても我慢できなくなったら、浮浪者にレイプされるのを想像しなくてはならない。"

由佳は泣きそうになった。本当は、ご主人様に優しくされたいのに…。
わたしの恥ずかしい姿を、ご主人様にいっぱい見てもらいたい…
ご主人様のものを口に含んで、ご主人様に奉仕したい…。
そして、ご主人様の太くて硬いものを突き入れてもらいたい…。
ご主人様…ああ、ご主人様に虐められたい…!

今頃は、あの娘も…西園寺さんもオナニーしてるかも…。
ひょっとして、ご主人様の事を想いながら?!いや、あの娘なら、そうに違いない。
私には浮浪者にレイプされるのを想像するように命じておきながら、あの娘は今頃
ご主人様にしてもらうのを想像しながら…。
それどころか、今この瞬間にご主人様に実際に抱いてもらっているのかも…。
嫌、そんなのいや…。惨め過ぎる…。

由佳は確かにMの気質があった。
オナニーの時に少し強引にされるのを想像することもあった。
だが、未だかつて浮浪者に集団でレイプされるのを想像した事は無かった。
潔癖症と言ってもいい由佳にとって、不潔である事は嫌悪を通り越して恐怖でしかなかった。

ご主人様に…ご主人様にしてもらうのを想像したい…!
だけど、それを想像することは禁止されている…。
私に許されているのは、浮浪者の集団にレイプされることだけ…。
由佳は、覚悟を決めた。
もう、それ以外の方法でこの体の火照りを抑える事は出来そうも無い。
由佳は頭の中で、不潔な浮浪者達の集団に、シャワーを浴びたばかりの体を捧げた。
その瞬間、ゾクゾクする泡のような快感が皮膚の上を這い回った。

浮浪者の一人が大きく口を開くと、黄色く汚れた歯の間に、唾液が糸を引いた。
そして、いきなり由佳の唇を貪った。じゅる、じゅばっ、じゅるううぅぅ…!
由佳のピンク色で美しい唇が、何年も歯を磨いていない男の口に犯されている。
吐き気を催すほどの悪臭と悪寒感…。だが、由佳はそれに舌を絡ませて応えた。
由佳は、浮浪者に唇を犯されるという被虐感に陶酔していた。

由佳の手が左の乳房をわしづかみにし、乱暴に強く握る。
そして右手が下着の中に入り、割れ目の中を乱暴にかき回し始めた。
浮浪者達による、由佳のレイプが始まったのだ。
パジャマが乱暴に脱がされてゆき、下着はあっとゆう間に両足から引き抜かれた。
胸と割れ目が痛みを伴うほど乱暴に愛撫される。

由佳は口を大きく開けると、浮浪者の汚れたペニスを口に含んで舌を動かした。
そして、両足を大きく広げて2本の指を奥まで突き入れた。
浮浪者のペニスが、まだ石鹸の香りのする由佳の体の中に挿入されたのだ。
由佳は頭の中で、上下の口に2本のペニスを咥えこんでいた。
左手は勃起した乳首がちぎれるほどつまみ上げたり、乳房を乱暴に愛撫する。
口に咥えたペニスの強烈な悪臭が、鼻腔を通って脳に直接達する…。

由佳がかつて電車で偶然乗り合わせた浮浪者の、強烈な匂い…。
垢だらけの皮膚が、由佳の美しい肌にゴリゴリと擦り付けられる。
汗と熱で溶けた垢が、どろどろのヘドロのようになって肌に張り付く。
腰を振る浮浪者の腰の動きが早くなり、その時を迎えようとしていた。
パンパンと腰を打ち付ける男の口から、よだれが滴り落ちる。
由佳は足をぐっとM字型に開き、その時を迎える。

「い、いやっ!中に出すのは止めてっ!」

射精に合わせて、抵抗の声を出す由佳。もちろん、それは聞き入れられない。
由佳は垢だらけの浮浪者にぎゅっと抱きしめられた瞬間、ドクッドクッドクッとペニスが
脈打つのを想像した。由佳の頭の中で、びくびくと痙攣を続ける垢だらけの汚れたペニス。
そして、大量に放たれる濃い精液。ビクビクと波打つ脈動と共に、熱い精液が体の内側から
染み込んでゆく。1人が終わると、次の浮浪者に股を開かされ、体を揺すられる由佳。
そして、当然のように中に吐き出される精液…。
頭の中で、由佳の体がめちゃくちゃに犯され、汚されていった。

膣だけでなく、顔や胸、口など、体中に次々と吐き出されてゆく精液…。
びしゃびしゃと黄ばんだ精液を浴びせられるのを想像していると、由佳の目から自然と涙が
こぼれた。それは、浮浪者に集団でレイプされるのを想像してなのか、それともこんな
事まで制限され、それに逆らえない哀れな自分を思ってなのか。
それは由佳自身にも分からなかった。おそらく、その両方なのであろう。

ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ…

由佳の割れ目をかき回す2本の指は、白濁した愛液でどろどろになっていた。
抑えられない性欲を自分で慰める、惨めな女の姿だった。
しかも、浮浪者に集団レイプされるのを想像して股を濡らす、馬鹿な女…。
私、浮浪者にレイプされるのを想像して…濡らしてる…。
浮浪者に何度も中出しされるのを想像して、こんなに興奮してる…。

駄目…おかしく…おかしくなっちゃう…。
ああ…いく…いっちゃう…。
浮浪者に…浮浪者に集団レイプされて…中に出されるの想像して…。
浮浪者に中出しされるの想像していくっ!
こんな、こんなことって…でも、もう我慢できない…!

由佳は両足を限界まで大きく開くと、2本の指をぐっと奥まで突き入れた。
それに合わせて、腰を何度も激しく振った。
頭の中で、浮浪者のペニスをギュッと咥え込んだ割れ目を擦り付ける。
そして背中を弓形に反らせると、絶頂の声を上げた。

「あ、ああ…!駄目…!い、いく…!い、いくうううぅうぅーー!!」

由佳は泣きながら、その後何度も絶頂を迎えた。
浮浪者に集団でレイプされるのを想像しての、惨めなオナニー。
だが、その時味わった被虐感は、今までの中で最高のものだった。
それは、オナニーを我慢していたからなのか、それとも強いストレスの為か…。
いや、浮浪者に集団でレイプされるという事を想像したからなのか…。
その時は、由佳にも分からなかった。

そういえば、西園寺さん…浮浪者に妊娠させてもらえって…
浮浪者の…浮浪者の赤ちゃん…妊娠させられるの想像しろって…
これも、命令なら…言う事聞かないと…想像しなきゃ…。
浮浪者にレイプされて、妊娠させられるの想像しないと…。
西園寺さんの…お姉さまの命令聞かないと、ご主人様に言いつけられる…!

「ああ…!で、出てるっ!精液出てるうぅっ!ああ…妊娠しちゃうぅっーー!!」

萌絵の奴隷である由佳は、主人の命令を忠実に守った。
[ 2011/12/17 23:32 ] 調教 | TB(0) | CM(0) | [編集]

SM小説-調教-第10話

<調教 第10話>

翌週の月曜日。
命令通り、由佳は萌絵によって決められた約束事を箇条書きにした上、
印鑑を押した文書を作成してきていた。文書になると、なんだか本当にそうするのが
当たり前のような気がしてくる。自分の名前を書いている時、その理不尽な内容に
困惑しながらも、皮膚の上を這うようなぞくぞくした感覚に手が震えた。
もちろん、下の毛もつるつるになるまで綺麗に剃られている。

この文書を西園寺さんに渡したら、私はどうなってしまうのか…。
自分の生徒の…それも女生徒の奴隷に堕とされる…。
遥かに年下で、自分より背も低い女生徒の前で正座して、これを読まされるのだろうか…。
こんなものを読まされたら、自分は彼女の前で泣いてしまうかもしれない…。
そしたら、よけいに惨めだ…。
そして、毛が一本も生えていない私のあそこを見て、彼女は笑うのだろう…。

提出期限は今日であり、既に授業は全て終わっている。
さて、自分はどのように西園寺さんに接触するべきなのか…。
とりあえず、ご主人様と西園寺さんが通じているのは間違いない。
ご主人様から、この後何か指示があるのだろうか…。
そう思いながら、由佳は西日が射し始めた職員室の席で沢村を待った。

残っている教師も四分の一程度まで減り始めたころ、沢村は職員室に戻ってきた。
隣の席に座る沢村を、恨めしそうな目で見る由佳。
ああ…もう、これで自分が自分でいられなくなる…。この後、何処どこで西園寺さんが
待っているから行くように命じられるのだろう。そして、その後は…。
その後の事を想像した由佳は、体をぶるっと震わせた。

だが、それは杞憂に終わった。
席に着いたばかりで教科書や資料を整理している沢村から、予想外の言葉が掛けられたのだ。

「ああ、石神先生。そういえば西園寺から石神先生に言伝を頼まれてますよ。
提出期限を、明日に延期させて欲しいそうです。」

もちろん、その提出は萌絵がするのではない。由佳が萌絵に提出するのだが、
沢村はどちらとも取れる言い方をした。
これなら、職員室内でそれを聞いた人間が違和感を感じる事も無いだろう。
由佳は皆に聞こえるような声で提出物の事を持ち出されて内心ヒヤッとしたが、
それに関心をもった人間はいないようであった。

……明日に、延期…

一瞬、由佳は返事をすることができなかった。
処刑台を目の前にして、処刑は明日に延期になったと言われた死刑囚の気分だった。
僅かな安堵の気持ちと同時に、どのみち明日には処刑台に送られるのだという無力感。
由佳は小さな声で、「そうですか…。伝えて頂いて、ありがとうございます…。」と続けた。

「いや~、しかし石神先生の机の上はいつも綺麗ですね。
私の机は、あいかわらずこの有様ですよ。ほら、見てみてくださいよ。」

苦笑しながら、自分の机の上を指し示す沢村。
沢村の指差す場所には、4桁の番号が記した付箋が貼ってあった。
思わず沢村の顔を凝視する由佳。そして、それに応えるように微笑を返す沢村。

「じゃあ、私はお先に…。」

沢村は挨拶と共に自分の席を立つと、一人で職員室を出て行ってしまった。
呆然として沢村を見送る由佳。
4桁の番号は、沢村からの呼び出しを意味していた。
いつものホテルの、この部屋番号で待つという意味なのだ。
由佳は急いで帰り支度をすると、高鳴る胸を押さえながら席を立った。

校舎の教師用出入り口を、小走りに出る由佳。だが、そこで思わぬ人物と出会った。
胸の前で腕を組んだ萌絵だった。由佳を見るその表情には、明らかに怒りの感情が
見て取れた。萌絵は由佳に向き直ると、由佳の目をじっと睨み付ける。
その目を見ていると、由佳の胸の中で高まりつつあった熱い想いが、一瞬にして冷やされた。

「今から、沢村先生と会うんでしょう…?」

その言葉の語感から、怒りと共に少し悔しそうな感情が滲み出ていた。
由佳は、その問いに肯定も否定もしなかった。あまりに突然の事に、ただ呆然と
立ちすくむのみである。だが、萌絵はそれを肯定と取ったようであった。
あの萌絵が唇を震わせ、頬をひくつかせている。感情が爆発する予兆だ。

「こんなの、沢村先生の気まぐれよっ!
きっと今日だけなんだから!いい気にならないでよねっ!」

萌絵は、最後に少し悔しそうな目で由佳を見ると、プイっと踵を返して行ってしまった。
普段は冷静な彼女が、感情的になっているのを初めて見た。
ここで待っている間、いろいろと言う事を考えていたのだろうが、そのほとんどを
言う事ができなかっただろう。そのあたりにも、彼女の心の動揺が見て取れた。

由佳は、沢村が指示したホテルに向かった。
確かに、西園寺さんの言うとおりご主人様の気まぐれかもしれない。
だが、今日に限って言えば、ご主人様は私を選んだのだ。予定を変更してまで。
ご主人様は、西園寺さんではなく、私を選んでくれた…。
由佳は嬉しかった。

「よう、待ってたよ。」

ホテルの部屋をノックすると、沢村はいつもより明るい声で出迎えた。
そして由佳の背中にゆっくりと手を回すと、部屋へ招き入れた。
まるで恋人を迎え入れるかのように。いつもの沢村と、明らかに態度が違う。
由佳は、職員室から続くこの違和感の連続に戸惑った。
西園寺さんとの約束が明日に延期された事、校舎裏での西園寺さんの言葉、
そして、ご主人様の態度…。由佳は、思い切って尋ねることにした。

「あ、あの…さっき校舎の裏で、西園寺さんに会ったんですけど…。
西園寺さんは何だか少し怒っていたというか…。
それに、明日に延期って…いったい…。」

沢村は由佳の問いの途中で片手を挙げると、それをさえぎった。
そして由佳の頬に優しく手を触れると、微笑みながら言った。

「たまにはいいんだよ。それに…西園寺は何だかんだいっても、まだ子供だ。
いろいろと言い聞かせるのにも、骨が折れる事もある。
その点、由佳は従順さという点では、西園寺より優秀だと言えるな。
さ、こっちに来いよ。可愛がってやるから…。」

沢村は珍しく由佳に優しい言葉を掛け、更に萌絵よりも優秀な点がある事を認めた。
そして、腰に手を回すと由佳をそのままベッドへと誘った。
由佳は一瞬、躊躇した。いつもなら、まずは裸にされて床に寝転がされ、忠誠の言葉を
言わされるはずなのに…。

胸を優しく愛撫しながら服を脱がしにかかる沢村に身を任せながら、由佳は事態が
好転し始めている事を確信した。そうだ、私にはまだ望みがあった。ご主人様だ。
西園寺さんが私にどんな酷い仕打ちをしようとしても、今日のようにご主人様が止めて
くれる…。もしかしたら、これで西園寺さんの呪縛から逃れられるかも…。
大人同士、私とご主人様なら、分かり合えるはずだ。そう、信じている。

「それに、西園寺はあくまで俺の奴隷だ。
主従関係を壊さない為にも、言えない事もあるしな…。
つまり、普段は西園寺に言えない事も、由佳には言えるというわけだ…。」

「はい、ご主人様…。由佳はご主人様の忠実な奴隷です…。
何でも、私に言ってください。何でも命令してください。
ご主人様…ご主人様ぁっ…!」

ご主人様は、大人の私を西園寺さんより認めてくれている!
その証拠に、西園寺さんに言えなくて、私にしか言えない事もあるって…。
嬉しい…ご主人様が、私の事をこんなに想っていてくれたなんて…。
由佳は心から沢村に忠誠を誓い、体の全てを沢村に任せた。

つるつるになるまで剃られた割れ目に、硬くなった男根の先端が触れる。
既に十分に潤っていた由佳の蜜壷は、それを難なく受け入れた。
いつもより優しく、丁寧な腰の動き。甘いキス…。
初めて優しくしてもらった由佳は、体と心を開ききって沢村を迎えた。
沢村に体を自由にされ、うっとりと陶酔した表情を見せる由佳。
だが、由佳のその幸福感は、この後見事に打ち砕かれることになる。

沢村は、快感に酔いしれる由佳の耳元で囁いた。

「ああ…萌絵…。」

え?

由佳は、一瞬自分の聞き違えかと思った。
だが、それはすぐにそうでない事がわかった。

「萌絵、萌絵…。」

目をつむり、腰の動きに合わせながらその名前を繰り返す沢村。
ご主人様が、自分を抱きながら西園寺さんの名前を…。
最初は何が起こっているのかわからない由佳だったが、ようやく事態が飲み込めた。
だが、それはあまりにも悲しい結論だった。

今、ご主人様は西園寺さんの事を考えている。
西園寺さんの事を想いながら、私の体を使っているのだ。
ご主人様は、私の体を使って西園寺さんを抱いている…!
西園寺さんのことを想いながら…。

「萌絵、萌絵っ!も…え…!すっ、好きだっ!愛してるっ!」

「いやっ!いやああっーー!」

抱かれながら他の女を愛していると耳元で言われ、思わず叫んでしまった由佳。
自分を抱いている沢村の心は、ここには無かった。

西園寺さんに言えない事とは、こういう事だったのだ。
確かに、主人が奴隷に好きだとか愛してるなどと言ってしまえば、
厳密な主従関係は成り立たなくなる。
つまり、自分は西園寺さんの代わりなのだ。

「うう…ご主人様ぁっ…。
酷い…酷すぎますぅっ…!う、ううううぅぅっ……」

さっきまで天国にいたと思ったら、次の瞬間には地獄の底に突き落とされたような
感覚だった。今まで、これほどまで酷い仕打ちを受けた事は無かった。
悲しくて、悲しくて、気が狂いそうになる。
ご主人様との関係を保つ為には、ここまで酷い仕打ちを受けなければならないのか…?
由佳は、少しでも自分が認められたなどと勘違いしていた自分自身に、失望した。
だが、由佳の体はその強烈な被虐感に敏感に反応していた。

ああ…嘘…そんなっ…
私、興奮してる…
西園寺さんの代わりに抱かれて…
こんなっ、こんな事って…!

グチュ、グチュ、グチュ、グチュ…

「なんだ、ダッチワイフの分際で感じてるのか…。」

体の変化を沢村に指摘され、頬を赤く染める由佳。
自分の置かれた境遇を"ダッチワイフ"という言葉にして言われると、一層惨めだった。
由佳は、自分が性欲処理の道具にすぎないという事を嫌でも自覚させられた。
もう、反論する気力さえ出てこない。

「萌絵…愛してる!俺が愛してるのは、お前だけだ、萌絵!」

耳元で連呼される、自分以外の女の名前…。
それは由佳の心をめちゃめちゃにした。

「はっ、はひっ、ひっ、いひっ」

グチュ、グボッ、グボッ、グチュウゥッ…ブッ、ブプッ

沢村の激しいピストンに、体全体を大きく揺さぶられる由佳。
次々と溢れ、飛び散る愛液。
そして、沢村の無情な言葉が止めを刺した。

「こんな…こんなダッチワイフじゃ満足できないっ!
ああ…早く萌絵を抱きたい…!萌絵、萌絵ぇっー!」

目の前の、現在繋がっている自分を完全否定された由佳。
心の中の何か大事なものが、ポッキリと完全に折れたような気がした。
涙が頬を伝い、シーツにシミを作った。

グッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ!グッチュウウゥゥッ…!

「は、はひっ!ひいぃっーー!はああああああああっーー!!」

次の瞬間、自分でも何と言っているのか分からない、悲鳴にも似た叫び声を
上げながら、惨めな絶頂を迎えた。由佳はガクガクと体全体を痙攣させながら、
涎を垂らして果てた。

「そうだ、西園寺には"今日はお前の奴隷と会うからお前の相手をしている時間は無い"と
言っておいた。まあ、明日は西園寺にたっぷりと可愛がってもらうんだな。」

喉を鳴らしながら子供のように泣きじゃくる由佳に、
最後まで慰めの言葉は与えられなかった。
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